GT500初優勝の8号車ARTA大湯都史樹「ミスなくレースをやり遂げたからこその優勝」決勝後に舞い込んだ朗報

 スーパーGT第6戦SUGOのGT500決勝レースで暫定2位でフィニッシュした8号車ARTA MUGEN NSX-GTがトップチェッカーを受けた17号車Astemo NSX-GTの車検失格によって、今季初優勝を飾ることになった。レース後、夜遅くまでサーキットに残っていた8号車大湯都史樹に舞い込んだ朗報。大湯都史樹にとっては、GT500での初優勝が複雑な形で決まることになった。

「今回はとにかく、何が何でも結果が欲しかったです」と、優勝が決まった後の第一声を語った大湯。

「もちろん、『レースをして勝つ』というのが一番嬉しい結果ですが、これまでみんなできちんとマシンを作り上げて、ミスなくレースをやり遂げられたからこそ、この優勝があると思います」と、同じホンダ陣営内での車検違反を気にしつつも、素直に優勝を喜んだ。

 後半スティントを担当した大湯都史樹は、2番手でピットアウトしてからは首位の17号車Astemoの塚越広大と、同じホンダNSX同士としてクリーンなバトルを展開。

 そしてまさに、文字通りの抜きつ抜かれつのトップバトルを見せ、最後はトップチェッカーを塚越に奪われてしまったものの、なんとか3番手の23号車MOTULの松田次生を抑えながらの2位でフィニッシュしていた。

「今回のこの優勝がなければ、チャンピオン争いも厳しくなってしまうなと感じていましたが、望みも繋げられたかなと思いますし、最後まで23号車(MOTUL AUTECH Z)に抜かれなくてよかったなと思います(笑)」

 2位チェッカーから、さらにレース後でも順位を逆転することになり、大湯の記念すべきGT500初優勝は複雑な形で決まることになった。

 また、チームが発表したリリースでは、鈴木亜久里監督が「複雑な気持ちだね。優勝という結果は嬉しいけど、レースには負けたからね。でも素直に優勝を喜びたいと思います」とコメント。チームメイトの野尻智紀も「後からこのような結果になり、びっくりしています。結果は嬉しいですが、課題も見えたので、しっかり修正しながら、次のレースはしっかり勝てるように準備をしていきたいと思います」と、優勝後の言葉を残している。

今季初優勝となった8号車ARTA MUGEN NSX-GT

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