100歳、平和な日々をこぐ サイクリング楽しむ久慈の堀越さん

長女和子さんに見送られ、自転車をこぎ出す堀越清蔵さん=17日、久慈市京の森

 18日は「敬老の日」。岩手県のまとめ(1日現在)によると、県内の100歳以上は1086人で、記録が残る1986年度以降最多となった。久慈市京の森の堀越清蔵さん(100)は毎日、愛用の電動自転車でサイクリングを楽しむ。シベリア抑留を経験し、帰国後は必死で働き、手に入れた幸せな日常。「今日はどこに行こうか」。平和の尊さを胸に、人生100年時代をさっそうと進む。

 17日朝、堀越さんは長女和子さん(67)に見送られ、同市夏井町方面へこぎ出す。住宅街を抜け、田園風景を横目に往復12キロを行く。3年前に始め、自転車を通じて茶飲み友達もできた。「行った先に出会いがあり、毎日が楽しい」

 年齢を意識したことはなく「いつの間にか100歳になっていた」と笑う。90歳を過ぎた頃、肺炎で生死をさまよったが持ちこたえた。決まった時間の食事、早寝早起きの規則正しい生活が健康の秘訣(ひけつ)。近くの公民館で「いきいき百歳体操」も欠かさない。好物は刺し身、晩酌は日本酒だ。

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