大塚さん(静岡)2連覇 個人一般の部A級 津軽三味線全日本金木大会

見事な演奏を披露し、2年連続で「仁太坊賞」に輝いた大塚さん

 津軽三味線発祥の地である青森県五所川原市金木町で17日、第35回津軽三味線全日本金木大会が開かれ、国内外から集まった22人が日頃の練習の成果を競った。個人一般の部A級では、静岡県島田市の大塚晴也(はれるや)さん(23)が昨年に続き最高賞の「仁太坊賞」に輝いた。

 大会は金木桜まつりに合わせて5月に開かれていたが、コロナ禍による中止を挟み、昨年から9月に時期を移して津軽三味線会館で開催している。今年は一般の部A級以外の個人部門も4年ぶりに行われた。

 同A級には県内外やブラジルから13人が出場。2人の出場者が舞台に上がり、1人ずつ演奏した後の審査員判定で勝者を決めるトーナメント方式で行われた。

 力強いばちさばきと絶妙なテクニックで聴衆をうならせた大塚さんは「(連覇できて)ほっとしている。今日は自分の演奏というものをお客さんに伝えられればと思って臨んだ。それが結果になって良かった」と喜びの声。準優勝し「白川軍八郎賞」を獲得した黒石市の佐藤晶さん(36)は「これまで3位が最高だったので、今回一つ上げてもらった。次は(仁太坊賞を)狙いたい」と笑顔で語った。

 夕方には屋外ステージで「仁太坊祭り」が催され、大塚さんら大会の上位入賞者のほか、金木小学校や金木中学校の三味線クラブの児童・生徒らが出演、詰めかけた人々を魅了した。

 その他の各部門の入賞者は次の通り。

 ◇個人小学生以下の部
▽優勝 福士あみな(宮城)
▽優秀賞 古川琴音(五所川原)

 ◇個人中高生の部
▽優勝 山下雄飛(静岡)
▽準優勝 福士奏(宮城)
▽3位 菊池郷平(岩手)
▽大條和雄賞 阿部涼楓(北海道)須藤雅道(鯵ケ沢)

 ◇個人一般の部A級
▽黒川桃太郎賞 田中志穂(神奈川)遠藤百恵(北海道)
▽大條和雄賞 藤村由慈(岩手)加藤大誠(北海道)
▽入賞 川上浩市(千葉)
▽特別賞 マテウス・ビテンクウ・オリベイラ(ブラジル)

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