海水浴場のイルカに振り回された季節でした 夏の海の事故プレイバック【敦賀海保日誌】

安全啓発中の海上保安官

みなさん!今年の夏はenjoyできましたか?夏の思い出を振り返るのって楽しい気持ちになる反面、ああしておけば良かったとかこうすれば…と思うこともありますよね?ということで、今回は夏の振り返りとして、夏の海の事故について振り返ってみたいと思います。

今年の敦賀海保で海の事故といえばなんといってもイルカによるもの。イルカには本当に世話を焼かされました。海水浴場の関係者の方もイルカの対策に相当苦労されたことと思います。うみまるも水族館にいるイルカを想像していたから、人懐っこく、頭の良い動物だと思っていましたが、案外そうでもないみたいで、実際は人間でいうと6歳児くらいの知能だそうです。イルカにしてみれば普通にじゃれ合っているつもりで、腕を咬んでも、それが人にとっては痛いことだとはわからずケガをさせることになったんだと思います。

人の6歳なら言葉もわかるし、判りやすく叱ってあげれば、こんなことはなくなるでしょうが、そこはイルカの話、ちょっと残念な気持ちです。

5月下旬から敦賀半島周辺で目撃されていたイルカも7月下旬から突然姿を見せなくなり、聞くところによると、北方の海に泳いでいったと言われています。来年は海水浴場にイルカが出ないことを祈りたいものですね。来年もイルカはいるかなぁ…。さむっ!!なんだか早くも冬の季節になりそうですね!

その他にも海での事故はありましたが詳しくは別の投稿で紹介したいと思います。

ちなみに昨年と比べて7月から8月までの敦賀での事故は昨年と比べて船舶事故が3隻減少し今年は5隻、人身事故はイルカの件もあり2人増加して8人でしたが幸いなことに死者・行方不明者はいませんでした。

イルカがいなければ人身事故も減少となっていたのになぁと思いつつもゼロには遠い結果でしたが減少の傾向にあるというのはとても良いことです。今年はコロナも明け、遊泳中の事故が増えるのではないかと心配していたものの、イルカの被害3人を除けば、遊泳中の事故は溺れた人が1人と岩場の貝で足を切った人が1人の2名でした。

これは、海水浴などのマリンレジャーを目的に来られた方一人一人の安全に心掛けてもらったことや自治体などの地域関係者、警察、消防、海上保安部が一丸となって、様々な安全対策を講じてきた結果だと思っています。

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この流れのまま海の事故がゼロになってほしいものです。うみまるもケツメイシの「夏の思い出」みたいに結果は「残るのではなく残すのである」といえるように頑張ります。(敦賀海上保安部・うみまる)

 

 

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