【タイ】最低賃金、来年1月から400バーツに=首相[経済]

タイのセーター首相は18日、来年1月1日から最低賃金を1日400バーツ(約1,648円)に引き上げる方針を示した。今年11月にも正式に発表する見通し。地元各紙が伝えた。

ピパット労相は先週、最低賃金は1日あたり400バーツまでは引き上げず、現行の337バーツから2~10%の引き上げにとどめる考えを示していた。セーター首相の発言は、400バーツに引き上げる案を改めて明示した形だ。最低賃金が1日400バーツになれば、現行から19%の引き上げとなる。

ピパット氏は先週、「最低賃金を10%以上引き上げると雇用主が対応できず、中小企業がこの国からいなくなる」と説明。インフレ率を上回る程度の引き上げを検討しているとした。タイの今年1~8月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は、前年同期比2.01%だった。

セーター政権は発足後、最低賃金の引き上げのほか、電気代をはじめとする生活費の引き下げ、16歳以上の国民に1万バーツのデジタル通貨を配布する公約実現に取り組んでいる。デジタル通貨の配布を実現すれば、配布額は合計で5,600億バーツになる見通し。

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