山代温泉甘味で誘客 芋スイーツ専門店、20日開店

五郎島金時を使ったモンブランなどを販売するスイーツ店=加賀市山代温泉

  ●北陸新幹線敦賀延伸へ

  ●地元旅館「食べ歩きを」

 北陸新幹線加賀温泉駅開業に向けて、加賀市山代温泉の湯の曲輪(がわ)近くに20日、地元旅館による芋スイーツ専門店「モンターユ」がオープンする。加賀野菜のサツマイモ「五郎島金時」を使った焼き芋モンブランやプリンを提供し、県産の食材をアピールする。観光客に食べ歩きを楽しんでもらい、湯の街のにぎわいづくりに一役買う。

 「モンターユ」は山代温泉の旅館「あらや滔々庵(とうとうあん)」が運営する。新幹線の加賀温泉駅開業後の誘客を見据え、温泉と甘味を組み合わせて街の回遊性向上につなげようと出店した。店名はフランス語で「山」を意味する単語と、温泉から連想される「湯」などから名付けた。

 商品にはしっかりとした甘さが特徴の五郎島金時を使い、白山をイメージしてクリームを折り重ねた。食べ歩き向けにカップ入りの搾りたてやモンブランのソフトクリームも販売する。

 パッケージや内装は「加賀五彩」の黄土色や、山代温泉の開湯伝説に登場するヤタガラスの黒色を用いるなど、地域の歴史文化にちなむデザインにした。

 店舗は温泉通りに面する10年以上空き店舗となっていた建物の1階部分を改装して開業した。市のまちなか店舗立地支援事業の助成を受けた。

 永井隆幸代表(51)は「街の楽しみ方を増やすことで、にぎわいと笑顔があふれる温泉街をつくっていきたい」と話した。

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