ものづくりの金屋「ミラレ」 高岡、18日までイベント

「甘味処」をテーマに繰り広げられた着物ショー=高岡市金屋町

  ●着物ショー、町巡り、飲食ブース…

 重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)の高岡市金屋町の魅力を発信するイベント「ミラレ金屋町」(富山新聞社後援)は17日、同町一帯で始まった。着物ファッションショーや町巡りツアー、ワークショップ、飲食ブースの出店などの催しが繰り広げられ、大勢の家族連れらが風情ある町並みで、ものづくりの歴史と生活の様子を堪能した。

 目玉の着物ショー「MIRAREこれくしょん2023」では、富大生20人がモデルとなり、千本格子の町家が立ち並ぶ石畳の通りを舞台に、色とりどりの着物を着こなし、アピールした。

 「甘味処」をテーマに、富大芸術文化学部の学生がコーディネートを考え、藤岡敦子礼法きもの学院(氷見市)が装飾した。学生はラムネやチョコレート、桜餅などをイメージした着物で登場し、来場者は写真や動画を撮りながら見入った。

 会社員、大島三幸希さん(35)=高岡市=は「何のお菓子か予想しながら見るのが楽しかった」と話した。ショーの着物班長を務めた2年生の米田桃伽さん(19)は「おいしいだけでなく人をつなぐ役割もある菓子をテーマにした。着物が似合う町並みが多い高岡で着物に親しむきっかけになったらうれしい」と話した。

 金屋町の住民でつくる観光ボランティア「藤グループ」などのまちめぐりツアーでは、参加者が鋳物資料館や銅器店、空き家を活用した飲食店などを巡った。

 埼玉県松伏町から訪れた長谷利孝さん(64)は「学生主体のイベント運営が興味深い。銅器の町として発展した高岡のストーリーをもっと知りたい」と語った。

 ミラレ金屋町は、高岡の伝統工芸を発信する「工芸都市 高岡の秋。2023」の一環で、金屋町自治会や富大芸術文化学部、高岡市などで構成する実行委が開催している。18日まで。

まちめぐりツアーでギャラリーを見学する参加者

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