朝乃山3連勝、白星先行 玉鷲寄り切り5勝目

  ●後半戦スタート「踏み込んだ感覚忘れず」

 大相撲秋場所(両国国技館)9日目の18日、西前頭2枚目の朝乃山(富山市呉羽町出身、富山商高OB、高砂部屋)は同3枚目の玉鷲(片男波部屋)を寄り切り、5勝目を挙げた。4連敗からの3連勝として白星を先行させ、後半戦を好発進した。朝乃山は「今日、踏み込んだ感覚を忘れず明日以降も続けていきたい」と引き締まった表情で決意を込めた。

 「踏み込み負けると、持っていかれる」と警戒して臨んだ朝乃山。当たってすぐに右を差し、下がりながら左へ回り込む相手に頭を下げて足を運び、最後は土俵下に倒れ込みながらも、しっかり体を預けて寄り切った。前に出る相撲で38歳の鉄人に何もさせず「相手のペースにならないように相撲が取れた。一日一番です」と充実感をにじませた。

 ここまで今場所の白星がない玉鷲に対し「2回優勝しているし、油断できない」と厳しい攻めに徹した。取組後には「土俵際で、足がばたついた。ちゃんと密着しないといけない」と課題を挙げた。

 10日目は関脇陣の最後の一人である東関脇大栄翔(追手風部屋)と対戦する。対戦を残す役力士は小結翔猿(同)のみとなる。

 大栄翔とは過去7勝11敗でやや分が悪く、久しぶりの対戦となった今年の夏場所では朝乃山が押し出しで敗れている。朝乃山は「5月場所で負けているし、リベンジしたい」と力強く語り、雪辱を狙う。

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