伝統野菜「大きく、おいしく育って」 児童ら種まきを体験 長崎

ながさき伝統野菜の種をまく児童=長崎市農業センター

 古くから長崎の郷土料理に使われている「ながさき伝統野菜」の種まき体験が15日、長崎市戸石町の市農業センターであり、市立橘小と戸石小の3年生が「大きく、おいしく育ってほしい」と願いを込めながら、種をまいたり、苗を植えたりした。
 ながさき伝統野菜は、赤鬼の腕に似ていることから節分料理に使われる「紅大根」や、中国山東省から伝来したとされ、唐人菜として知られる「長崎白菜」など十数種類があり、独自の味や香り、風味が特徴。栽培に手間がかかったり、病気に弱かったりなどの理由で、現在、生産農家は西山木場地区の3戸と少なく、販売先も限られている。
 市は児童らに地産地消に対する理解を深めてもらおうと、種まきから収穫までを体験する学習を2005年度から実施。橘小の3年生は今回、▽長崎赤かぶ▽長崎白菜▽辻田白菜▽紅大根の4種類を植え付けた。野口弘子さん(9)は「種が小さくて爪の間に入ったり、土が硬かったりして、種まきは難しかったけど楽しかった。収穫が待ち遠しい」と話した。

© 株式会社長崎新聞社