犬が亡くなる『散歩の仕方』4選 絶対にやってはいけないNG行為や危険を回避するための対策

犬が亡くなる「散歩の仕方」

【写真:ノーリードで散歩中の犬】294112918

ほとんどの飼い主さんはルールやマナーを守って散歩を楽しんでいると思います。

しかし、中には危険な散歩をしている人がいることも事実です。愛犬と散歩中に「こんな散歩の仕方で危なくないのかな?」と思ったことはありませんか。

この記事では、犬が亡くなる「散歩の仕方」を解説します。ぜひ愛犬との散歩の仕方が該当していないかどうか、改めて確認してみてください。

1.ノーリードでの散歩

マナー違反として広く認知されてきたノーリードでの散歩ですが、いまだ「ゼロ」には至っていません。犬にとって最も危険な散歩方法ですので絶対にしてはいけません。

どんなにしつけをしている犬であっても、突然の大きな音や何か興奮するようなことがあると、飼い主さんの制止を聞かずに急に走り出してしまうかもしれません。犬自身もパニック状態なので止めることは難しいでしょう。そのまま道路に飛び出して事故にあうことも想定されます。

そもそもノーリードでの散歩は、ほとんどの自治体で禁止されています。リードがない犬が人や他の犬をケガさせてしまうと、飼い主は責任を負って罰則を受けなければならないことも十分にあり得ます。

リードは犬にとっての命綱です。「うちの子は大丈夫」という安易な考えでノーリードで散歩させることは絶対にやめましょう。万が一、大切な愛犬が亡くなってしまったら後悔しても遅いのです。

2.リードを長くしたままでの散歩

あまり意識せずにやってしまいがちなのが、伸縮リードを伸ばしたままでの散歩です。

リードの種類にもよりますが、最大5m~10m伸ばせます。ノーリードではありませんが、とっさの時にリードが長く伸びた状態のままで、愛犬の動きを制御することができるでしょうか。

何かあったときは、犬だけではなく飼い主さんも同じくらい動揺します。そのような精神状態で素早くロックをかけたり、リードを巻き戻したりできるとは考えにくいです。しかも焦って急にロックをかけると、犬の首に相当の負担がかかります。

伸縮リードは、なるべく人が周りにいない、見晴らしの良い公園などで使うようにしましょう。

3.自転車での散歩

前ほど一般的ではなくなりましたが、自転車に乗りながら犬を散歩させている人も少なからず見かけます。何が危ないのかな?と思うかもしれませんが、実はとても危険な行為です。

自転車に絡ませないようにリードを長くしているために、犬が道路に飛び出してしまうと車に轢かれてしまうかもしれません。また、リードが犬に絡まってケガをする可能性も。飼い主さんも巻き込まれてケガするリスクが高いのです。

そもそも自転車は軽車両に分類されるので、自転車で犬を散歩させると道路交通法違反になります。歩いての散歩が体力的に難しい場合は、他の家族や散歩代行にお願いをする、定期的にドッグランに行くなど他の方法を考えましょう。

4.スマホを見ながらの散歩

歩きながらスマホを操作する「歩きスマホ」は社会問題にもなっています。ついつい散歩中に歩きスマホをしていませんか。愛犬から目を離しているそのわずかな時間にハプニングが起こる可能性は十分にあります。

拾い食いをしてしまったり、突然道路に飛び出す、人に飛びかかってしまう…など、起こりうる不測の事態はたくさんあります。愛犬が何かを訴えて飼い主さんの顔を見ても、スマホを見ていたら気づくことができないですよね。

散歩中のスマホは時間を確認する程度か、用事があるときは必ず立ち止まって操作するようにしましょう。

散歩中の危険を回避するための対策

では、散歩中の危険を回避するためには、どのような対策をとるべきなのでしょうか。

  • 愛犬から目を離さない
  • リードは丈夫で、適正な長さのものを選ぶ
  • 適正なサイズの首輪やハーネスをつける
  • ライトをつける

まず、愛犬から目を離さないことが大切です。散歩中は他の犬や人とのトラブル、車の事故、拾い食いなど危険がいっぱいです。急な事態にも、飼い主さんが冷静に対処できるように、愛犬と周りの様子に気を配ってください。

リードは丈夫なもの、なおかつ120cm~150cm程度のものが毎日の散歩で使いやすいでしょう。愛犬の体型や性格によって選んでください。首輪やハーネスもスポッと抜けてしまうことのないように体型にフィットするものを選びましょう。

夜間や雨天の散歩のときに活躍するのがライトです。首輪やリードに装着できるタイプや、リードに反射テープを使用したものなど様々な商品があります。愛犬と飼い主さん両方に使用するとより安全ですね。

まとめ

犬の散歩は、飼い主さんの行動と意識に大きく左右されます。もし今までの「散歩の仕方」が今回解説した内容に該当していたならば、すぐに改善してください。

愛犬の命を守れるのは飼い主さんだけです。また、愛犬との散歩は、大切なコミュニケーションの一環でもあります。

貴重な散歩の時間を、愛犬を危険に晒すことなく、ぜひとも安全に楽しんで下さいね。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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