トナーリがサン・シーロ帰還のミランvsニューカッスルはゴールレス…勝ち点3逃したミランは守護神&主力MFが負傷…【CL】

[写真:Getty Images]

チャンピオンズリーグ(CL)のグループF第1節、ミランvsニューカッスルが19日にサン・シーロで行われ、0-0のドローに終わった。

昨シーズンのCLベスト4のミランは今夏に大型補強を敢行。セリエA開幕3連勝と最高のスタートを切ったが、直近のミラノ・ダービーでは宿敵インテルに1-5の大敗を喫し、今シーズン初黒星を喫した。その惨敗からのバウンスバックを図ったピオリのチームは、パリ・サンジェルマン(PSG)、ドルトムントと同居した“死の組”の幕開けとなるニューカッスルとの初戦に臨んだ。そのインテル戦からは先発3人を変更。ケアーとラインデルス、プリシッチに代えてトモリ、ポベガ、チュクウェゼを起用した。

一方、昨季のプレミリーグを4位でフィニッシュし、21年ぶりに夢の舞台への復帰を果たしたニューカッスル。リーグ戦ではまさかの3連敗でインターナショナルマッチウィークに入ったが、直近のブレントフォード戦で1-0の勝利を収めて連敗をストップした。その試合からは先発3人を変更。アンダーソンとウィルソン、バーンズに代わってサン・シーロ帰還のトナーリ、イサク、マーフィーがスタメンで起用された。

試合開始直後からのハイプレスがお馴染みのニューカッスルだが、“カルチョのスカラ座”の荘厳な雰囲気に気圧されたか、やや慎重な入りとなる。

これに対して、ミランはキックオフ直後こそ相手の出方を窺うそぶりを見せたものの、時間の経過と共に後方からボールを動かしながら押し込む展開に持ち込んでいく。

そして、13分のポベガの強烈なミドルシュートをきっかけに攻撃のギアを上げると、チュクウェゼやジルーと続けてボックス内でのシュートに持ち込んでGKポープに多くの仕事の機会を与えていく。さらに、セットプレーを軸にゴールへ迫っていくが、最後のところで粘る相手の守備をこじ開けるまでには至らない。

その後はニューカッスルが押し返してしばらく膠着状態に。だが、30分過ぎからホームチームが再びギアを上げていく。34分にはテオ・エルナンデスとレオンのコンビで相手陣内を切り裂き、ボックス内でポベガ、ロフタス=チークと連続シュートに持ち込むが、マーフィーらの身体を張ったゴールカバーに阻まれた。

粘り強い守備で何とか失点を凌いだニューカッスルは、前半終盤にかけて徐々に相手陣内の深い位置まで侵攻。その流れでゴードンやマーフィーがフィニッシュまで繋げていくが、決定機には至らず。

ミラン優勢も試合はゴールレスで後半に突入。立ち上がりはほぼイーブンの状況が続くと、60分を過ぎたタイミングで両ベンチが動く。ミランはハーフタイム明けのフロレンツィの投入に続き、チュクウェゼとポベガを下げて本来の主力であるプリシッチとラインデルスを同時投入。

対するニューカッスルはマーフィーとゴードンの両ウイングを下げてアルミロンとウィルソンを投入。この交代でイサクが左ウイングにポジションを代えた。

一連の交代でややミランがペースを掴み始めると、74分にはフロレンツィの正確な右クロスに反応したレオンがボックス中央でダイビングヘッド。だが、このシュートはわずかに枠の上に外れる。久々に決定機を作ったホームチームだが、直前にハムストリングを痛めたロフタス=チークに続き、守護神メニャンが筋肉系のトラブルか自ら交代を要求。控えGKスポルティエッロのスクランブル投入を余儀なくされる。

後半終盤にかけては敵地での引き分けやむなしの戦いに切り替えたニューカッスルに対して、ミランがリスクを冒して前に出る。だが、中央をしっかりと固める相手の守備に対して、ジルーやラインデルスのミドルシュートも不発に。一方、ニューカッスルは試合終了間際にロングスタッフがこの試合唯一の枠内シュートを放ったが、これはGKスポルティエッロの好守に阻まれた。

この結果、シュート25本と相手の4倍以上のシュート数を記録しながらも堅守を最後までこじ開けられなかったミランはホームで痛恨のドローに。一方、ニューカッスルは久々のCLの舞台で悪くない結果を手にした。

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