樹齢500~800年、県天然記念物のご神木「大アベマキ」倒れる そばに丹波焼最古の登り窯 兵庫・丹波篠山

根元付近から折れた大アベマキ=丹波篠山市今田町上立杭

 兵庫県丹波篠山市今田町上立杭にある県天然記念物の大アベマキが19日未明に倒れた。周囲の民家や、そばにある丹波焼最古の登り窯に被害はなかった。

 市文化財課によると、推定樹齢は500~800年ほどで、幹周りは5.4メートル、樹高は28メートル。樹種別では日本最大ともいわれる。県郷土記念物にも指定されている。

 上立杭自治会の市野力会長によると、アベマキは白玉稲荷神社の神木として地域で親しまれていたが、一昨年に樹木医に見てもらった際に「弱ってきている」と指摘されていた。

 倒れたと見られる同日午前3時ごろ、付近では大きな音を聞いた人もいるという。市野会長は「けが人や事故がなかったのは幸いだった」と話す。

 幹や枝が道をふさいでいるため、現場付近は同日午後5時時点で通行止めになっている。市地域整備課によると、撤去を依頼中だが、数日かかる可能性があるという。(谷口夏乃)

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