食料品の対中輸出41%減 8月、12年ぶり落ち込み幅

貿易収支の推移

 財務省が20日発表した8月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、水産物を含む食料品の中国向け輸出は前年同月比41.2%減の141億8600万円だった。財務省は、中国が東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を受け、8月24日から日本産水産物の輸入を全面停止したのが影響したとみている。落ち込み幅は東日本大震災の影響で74.5%減だった2011年10月以来、約12年ぶりの大きさとなった。

 世界全域への輸出から輸入を差し引いた貿易収支は9305億円の赤字だった。赤字は2カ月連続。中国など海外経済の拡大ペースの減速を受け、輸出が振るわなかったことが響いた。

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