女性びっくり…急に手を握った元立民議員、セクハラ認定 恐怖の15分、振りほどきたい女性パニック「許せない」

さいたま市議がセクハラ 立民県連の対策委が認定

 立憲民主党埼玉県連のハラスメント対策委員会は19日までに、元同党所属の浜口健司さいたま市議(52)=南区選出=が知人の40代女性に対して同意なく手を握った行為をセクシュアルハラスメントと認定した。小宮山泰子県連代表(衆院比例北関東)が18日、女性に概要を報告した。

 小宮山代表は19日、セクハラ行為の認定を認めたものの、「組織として初めてで、モデルケースとなるので、弁護士を交えてきちんと対応する。言葉一つ一つを大切にし、公式にコメントを出せるようにしたい」と取材に述べた。

 女性や関係者によると、浜口市議は2020年10月8日、東京都港区台場の海岸近くで、女性の同意なく手を握り、約15分間歩いたとされ、対策委はセクハラと認定した。

 女性は17年10月、交流サイト(SNS)を通して、浜口市議から「さいたま市について意見交換させてください」と連絡を受け、知り合った。当日は行き先を知らされず、浜口市議の車で出かけた。台場のレストランで食事後、東京五輪の会場を視察したいと言われ、フェンスで囲まれた場所に連れ出されたという。寒くないかと数回聞かれ、「大丈夫です」と何度も言ったが、急に手を握られた。「怖くて、びっくりした。振りほどきたいけど、パニックになった」と証言した。

 浜口市議は既婚者で、女性は「市議として信頼していたので、許せなかった」と話し、精神的苦痛を受けたとして謝罪を求め続けている。

 女性の申し立てを受け、同県連のハラスメント委員会は22年12月から調査を開始。浜口市議が離党した23年6月まで、計8回実施した調査の結果をまとめたという。

 女性は今月1日、同意なく手を握った行為について、暴行の疑いで被害届を浦和署に提出。同署は11日付で、浜口市議を書類送検した。

 浜口市議は今年4月の市議選で、立民公認で出馬して4選を果たした。6月に離党した後、会派を離れ無所属で活動している。19日の市議会常任委員会を欠席。埼玉新聞の電話取材に応答しなかった。

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