医師労働改革、岩手県内で進む 主治医制からチーム制に移行

医師の働き方改革の取り組みに理解を求める県立中央病院の張り紙。本県の医療提供体制は転換点を迎える=盛岡市上田

 勤務医の残業規制が2024年度から導入される。先行して進める岩手県内の医療機関では「主治医制」から「チーム制」に移行したり、地域の開業医と連携を図ったりするなど労働時間の削減につながっている。一方、医師不足・偏在が深刻な本県の地域医療は大学病院からの派遣で維持されているのが現状で、働き方改革との両立には派遣先の「集約」が必要との声も上がる。

 救急車の年間受け入れ数が約8千台に上る盛岡市の県立中央病院。必然的に増える医師の時間外労働を抑制するため、18年度から働き方改革を本格化させた。

 特定の医師が決まった患者を担当する主治医制から、複数の医師でチームを組み診療に当たる体制に移行した。患者に異変があれば、休日でも主治医が対応するという働き方を見直して負担軽減を図り、休日を確保しやすくした。

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