都議会にパソコンなど持ち込み可能に

9月19日から始まった都議会の定例会から変わったことがあります。今回からは私物のパソコンやスマートフォンも持ち込むことができるようになりました。これにより、議会中にもインターネットで検索ができるようになったということです。

記者:「都議がパソコンなどをもって本会議場に向かっていきます」

これまでは資料だけが見られるよう、アクセスを制限された議員用のタブレット端末のみ持ち込みが許可されていましたが、今回から私物のパソコンやスマートフォンも持ち込むことができるようになりました。

都議会は議会中のインターネットの接続も解除するということで、ネット検索が可能になります。こうしたルールを検討してきた「都議会のあり方検討会」の小宮あんり座長は、それぞれが使いやすい形で機器を使えるようになると話す一方で、使い方に懸念も示しています。

小宮委員長:「過半数以上が利用していたんじゃないかなと。使い方に関してはそれぞれが自覚を持ちながら内容にふさわしい活用の仕方をしていただきたい」

9月19日の都議会から可能となったパソコンとスマートフォンの持ち込みですが、私が実際に都議会の様子を確認したところ、半分くらいの議員がパソコンやスマートフォンを使っている印象でした。

初日を終えて複数の議員に取材をしたところ、例えば今までは地震などが起きた際にすぐには情報を確認できなかったが、今後は速報性のある情報を取れることや、これまで紙のメモをデータ化していたが、これからはそのままデータとして保存できるなど、前向きな意見が聞かれました。一方で、中継なども入っているので実際は必要な情報でも関係ないウェブサイトを見ていると誤解されたくないという意見や、気が散ってしまう環境が生まれるのは嫌だなど懸念点も見つかったようです。

そんな中、会派によっては独自のルールを設けていることも取材で分かりました。都民ファーストの会は、スマートフォンの使用について災害時などを除いて原則禁止とすることを会派で話し合いの末決めたということです。これは、本会議に集中するためや都民に誤解を与えないためなどの理由ということです。

デジタルツール解禁は「遅すぎたくらい」と話す都議もいまして、デジタルを活用した議会運営が都民のための政策につながることが期待されます。

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