弁当を食べたあと体調不良に… 傷みにくいお弁当作りのポイントは?ポイントは「しょうが」「梅」など殺菌作用がある食材の使い方

青森県八戸市の弁当製造会社の弁当を食べ、体調不良などを訴えている人が全国で相次いでいます。暑さが続く中、自宅で作る弁当も食中毒に注意が必要です。傷みにくいお弁当作りのポイントを取材した記事を再公開します。
(公開:2023年6月29日)

今回訪ねたのは、愛媛県松山市のキッチンスタジオ、ゴハンファクトリー。「おべんとう作家」として、メニューの開発や料理教室などを手掛ける尾原聖名(みな)さんに、食中毒に注意したお弁当作りを教えてもらいました。

今回はサンドイッチ弁当を作ります。なぜ“ご飯”を使わないのか…。

おべんとう作家 尾原聖名さん
「ご飯のお弁当でも良いんですけど、ご飯って水分があるじゃないですか。環境的に菌たちが活発に活動しやすい

ご飯などに含まれている水分は、菌の繁殖に繋がる恐れがあり、注意が必要だそうです。

サンドイッチ弁当を作るにあたり、今回は生鮮食品は使わず、加熱されたものを、汁気をしっかり取って挟んでいきます。

では、尾原さんが提案するサンドイッチの具を作っていきます。具は、ほうれん草とパプリカのソテー。水分を抑えるために、レタスやトマトなどを使わない分、彩りには、ほうれん草とパプリカのソテーが活躍します。

そして、まな板と包丁を洗って野菜を切ろうとすると、尾原さんから「ストップ」が…。

おべんとう作家 尾原聖名さん
「まな板と包丁がぬれた状態で作業をするのはダメなんです。雑菌が繁殖しやすいので、まな板と包丁は水気を取ってから調理を始めてください」

包丁は「刃」だけではなく「柄」も拭き取ることが大切です。

ほうれん草とパプリカをそれぞれ切ったら、ナンプラーで味付けしながらソテー。これに合わせる具材としておすすめなのが、豚のしょうが焼きと、わさびマヨネーズ。これらには“殺菌作用がある”という共通点があるんです。辛みを感じる成分に殺菌作用があり、食中毒のリスクを抑える効果が期待できます。

そして、ほうれん草とパプリカのソテーをパンの上に乗せようとすると、ここで再び「ストップ」が。

おべんとう作家 尾原聖名さん
「汁気がいっぱいあります」

しっかり水分を絞ったら、パンに乗せた豚のしょうが焼きの上に広げ、完成です。

また、殺菌作用がある「お酢」や「梅」を使った具材として、紫キャベツとキュウリのピクルスや、梅とジャガイモの「梅肉ポテト」などもおすすめです。

甘みが欲しい時は、水分を増やさずに使える「ドライフルーツ」が便利。あんこに混ぜるだけで、甘くフルーティなサンドイッチができます。

なるべく水分をお弁当箱の中に残さないことと、できるだけ殺菌作用のある食材を上手く取り入れて菌が増えにくい環境を作ることが大切です。

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