ポーランド史上最高の選手と
言われるようになるまで
やるべきことがまだまだあります
全仏オープンでノーシードから優勝を果たしたイガ・シフィオンテク(ポーランド)。今やテニス界随一の注目度と言ってもいい彼女のコメントが「テニスワールドUSA」で紹介されている。
今の大きな目標は
安定感を保つこと
「全仏オープンで優勝したけれど、私のテニスはまだ十分に熟成していないことはわかっています。
最大の変化は、安定感だと思っている。これは女子選手のみんなが対処しなければいけないことです。だから、短い間にグランドスラム・ウィナーがたくさん生まれている。ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)のような安定感はないのです。だから今の大きな目標は、安定感を保つこと」と語ったというシフィオンテク。
全仏での自身のプレーを改めて振り返って「本当に、自分を誇りに持っているのは、大会の2週間、本当に素晴らしいプレーができたということ。まさか、グランドスラムで勝てるとは思っていませんでした。私にとって、本当に素晴らしいことで、人生を変えた瞬間だと思っています。
2018年シーズンで引退したアグニエシュカ・ラドワンスカ(ポーランド)
(アグニエシュカ・)ラドワンスカと比較されるようになるには、まだまだですが、ポーランド史上最高の選手と言われるようになるまで、何年も安定感を持ってプレーしなければなりません。私には、やるべきことがまだまだあります」とコメント。さらにモチベーションも高まっているようだ。
フォアハンドは相手にとって
非常に危険なショットになっていると気づいた
「グランドスラムの決勝ともなると誰もが非常に緊張します。ソフィア(・ケニン/アメリカ)も少し緊張していたと思います。私たちは、ともに緊張していたのです。だから、どちらかがいいテニスをできない可能性もありました。そういったこともあるので、大会を通して、大切だったのは自分への期待を高く持たないことでした。
1年前と比べてそれほど改善されたかどうかは言えませんが、フォアハンドは相手にとって、非常に危険なショットになっていることに気づきました。ずっとトップスピンをたくさんかけるタイプだったし、その球種が大好きです。それが他の同年代とどれだけ違うかは分かりません。それよりも、自分と戦わなければならなかったので(笑)」
女子テニスは、グランドスラム直近14大会で9人の初優勝者が生まれるなど、群雄割拠の状態。それについて、「ほとんど制限はないように思います。ノーシードでも、グランドスラムのトロフィーを掲げることができる。自分はそれができる! と思っているけれど、そのためには多くのことを乗り越えなければなりません。2週間、ハイレベルなプレーをした後なので、数日リラックスして、その後、小さな点から分析していきたいと思います」。
女子テニス界の新星として現れたシフィオンテク。2021年初のグランドスラム 、全豪オープンで課題の“安定感”を発揮できるか。注目度は高まりそうだ。