県内市町村へのマイナンバーカードの自主返納が、6~8月の3カ月間で少なくとも143件に上ることが岩手日報社の調べで分かった。全国で相次ぐトラブルへの不信感や制度に対する不安が主な要因。4、5月の7件から急増した。申請後に断ったケースがあるほか、盛岡市で約5千件など申請後に受け取りに来ないままの人も少なくない。対応に追われる各自治体は、住民へメリットの説明を続けている。
市民が連日訪れる盛岡市役所のマイナンバーカード交付窓口。手続きを終え、カードを受け取る場所だが、6月以降、本人の希望で自主的に返納するケースが増えた。国外転居・カード破損などの理由を除く自主返納は6月26件、7月22件、8月8件と3カ月で計56件に上る。