静岡・藤枝市立総合病院の災害派遣医療チーム「DMAT」の看護師が、地元の中学生に対し防災・減災教育を行いました。中学生が学んだことは?
この取り組みは、大規模災害が発生した際、中学生にけがをした高齢者などの応急措置を担ってもらおうと、藤枝市立総合病院が市内の中学校で行っているものです。
(生徒)
「誰か来てください!あなたはAED、あなたは救急に連絡…」
この日は、大洲中学校の2年生75人が災害派遣医療チーム「DMAT」の看護師の指導を受け、けがをした人を見つけてから、AEDを使って「心肺蘇生」する方法などを学びました。
(生徒)
「心臓マッサージには力がいる、大きな声を出さないと人が来てくれない」「授業中だからできる、本番中はパニックでできるのか」
次に生徒が学んだのは、三角巾を使ってけが人を応急処置する方法です。
(藤枝市立総合病院 DMATの看護師)
「三角巾見たことある?」
応急措置をした後、生徒たちはけがをした人を担架に乗せて救護所まで運ぶ流れを確認しました。
(生徒)
「重い!」
「思ったより重くて腰が痛い」「担架が傾くと落ちちゃうので、ゆっくり傾かないようにした」
演習の後、生徒からは「もしまわりに人がいなかったらどう役割分担するのか?」「災害時は救急車を呼んでも実際に来てくれるのか?」といった質問が出されました。
藤枝市立総合病院が、2013年から市内の中学校をまわって行っている防災・減災教育。その狙いについて病院の担当者は?
(藤枝市立総合病院 島田 光歩 看護師長)
「地域コミュニティーの力として中学生が大事だと思っている。避難所や救護所の役割を知ってもらい、家の方にも波及してくれれば」
大規模災害が発生した際、地域の人たちと助け合い支えあっていくため、中学生が防災の知識を身につけ、意識を高めていくことが期待されています。