中国、日本の生鮮魚輸入8割減 8月、全面停止が影響

北京の海鮮市場に掲げられた海産物を扱う店舗の看板。日本を意味する「日」の文字が消されていた=8月(共同)

 【北京共同】中国税関総署が20日発表した貿易データによると、8月に日本から輸入した生鮮魚(切り身を除く)は前年同月比84.3%減の680万元(約1億4千万円)で、冷凍魚(同)は66.0%減の1161万元だった。東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を受けて8月24日から日本の水産物輸入を全面停止した影響とみられる。

 海洋放出に反発してきた中国は、7月8~9日ごろから日本水産物への全面的な放射性物質検査を開始。鮮度が重要な生鮮魚の輸入が大きく減った。8月は海洋放出開始に合わせた全面停止で冷凍品への影響が拡大したとみられる。

日本産の刺し身が消えた中国・上海市の食品スーパー=7月(共同)

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