●タブレットに毎日入力 晴れ、くもり、雨、雷4分類
砺波市内の全小中学校は2学期から、タブレット端末を使い、児童生徒の心の状態を天気で表現し、教員に伝える取り組みを始めた。子どもの心のサインを見逃さず、いち早く受け止めて大事に至る前に早めに適切に対応するのが狙い。夏休み明け前後に気持ちが不安定になる子どもが増える傾向にある中、担任教諭だけでなく学校全体で「砺波っ子」を温かく見守る態勢を整えていく。
「心の天気」と名付けたプログラムは、子どもの現在の心の状態を「晴れ」「くもり」「雨」「雷」の4種類のイラスト付きで分類し、児童生徒がそれぞれのボタンを押すと、教員に伝わる仕組み。
児童生徒は登校時または下校時に毎日ボタンを押す。教員は子どもの心の状態を毎日一覧で分かりやすく見ることができ、心の状態の変化を日を追って確認できる。「雨」や「雷」は色別で表示され、その状態が続く子どもを注視し、声掛けなどの対応を取る目安にもなる。
雨や雷が続けば、まずは担任教諭が基本的に対応し、養護教諭や、場合によっては校長や教頭など管理職も含めて学校全体で子どもを見守ることができる。
「心の天気」に加え、教員に相談したいかどうかを尋ねる項目もあり、相談を求める子どもには即座に対応する。
砺波南部小は5月末から、健康観察の一環として「心の天気」を導入し、全校児童193人を対象に始めた。小西弘一校長は「子どもたちの不安な気持ちをできるだけ早くキャッチするツールとして今後も活用していきたい」と話した。
2学期からは、市内の全小学校8校と全中学校4校の児童生徒約3580人に対象を広げ、各校で運用している。