【がんばれ!郷土力士】大の里10勝目 遠藤、連勝止まる

 大相撲秋場所(両国国技館)11日目の20日、東十両14枚目の大の里(二所ノ関部屋)は同5枚目の美ノ海を押し出し、10勝目を挙げた。破壊力満点の立ち合いから一方的に美ノ海を下し、十両優勝争いの首位を守った。関取で初の黒星を引きずらず「新十両らしく元気のいい相撲を取ろうと、切り替えた」とすがすがしい笑顔を見せた。

 「昨日負けて、いろいろなことを考えた」という大の里は圧巻の相撲で美ノ海に何もさせなかった。新十両での10勝目には「2桁に乗せられたのはよかった」と胸をなで下ろしていた。

 10日目には一山本に屈して、1場所15日制が定着してから史上初となる新十両での初日から10連勝は逃した。「全部が消極的で、相手の方が一回りも二回りも勝ちへの執念が強かった」と謙虚に振り返る。十両優勝争いは大の里と一山本が争っており「あと4日間、集中していく」と気を引き締めた。

 西前頭10枚目の遠藤(追手風部屋)は東前頭5枚目の豪ノ山に敗れ、連勝が7で止まった。立ち合いは互角だったが、押しをこらえようとしたところで右足が滑り、両手をついた。4敗に後退し「勝っても負けてもやることは変わらない」と切り替えた。

 再入幕の輝(高田川部屋)は3連敗で7敗目を喫し、後がなくなった。過去6戦全敗と苦手の元大関御嶽海に右を深く差したが、引き落としにばったり。「足がそろった感じだった。悪いところを一つずつ修正してやっていくしかない」と話した。

 西前頭2枚目の朝乃山(富山市出身、高砂部屋)は同5枚目の湘南乃海を寄り切り、6勝目を挙げ「自分の相撲を取って明日につなげたい」と話した。

  ●欧勝海5勝目

 幕下では西11枚目の欧勝海(津幡町出身、鳴戸部屋)が西27枚目の朝白龍をうっちゃりで仕留めて5勝目を手にし、来場所の自身最高位更新を確実にした。最後の一番で白星をつかめば十両昇進に大きく近づく。

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