両陛下10月15日石川に 国民文化祭開会式に出席

  ●即位後初、5年ぶり

 天皇、皇后両陛下は「いしかわ百万石文化祭2023(第38回国民文化祭および第23回全国障害者芸術・文化祭)」の式典出席などのため、10月15日から1泊2日の日程で石川県を訪問される。両陛下の来県は2019年5月の即位後初めてとなる。百万石文化祭の一環として開催される障害者の作品展や朗読劇の稽古の視察も行い、県民との交流を予定する。

 県と宮内庁が20日に日程を発表した。皇后さまの体調に支障がある場合は天皇陛下単独での訪問となる。

 天皇陛下が石川を訪れるのは皇太子時代の2018年8月に開かれた「第17回日本スカウトジャンボリー」以来5年ぶりで、両陛下そろっての来県は1998年8月の「第10回全国農業青年交換大会」以来25年ぶりとなる。

 両陛下は10月15日午前、特別機で羽田空港を出発し、小松空港に到着する。午後に金沢市のいしかわ総合スポーツセンターで行われる、いしかわ百万石文化祭の開会式に臨み、オープニングステージを鑑賞する。その後、宿泊先である同市のANAクラウンプラザホテル金沢で馳浩知事から県勢概要の説明を受ける。

 16日は午前に同市の県立音楽堂で開かれる「きらめく個性! 全国障害者作品展」を視察し、同所ではミニ和傘作りのワークショップに参加する明和特別支援学校の生徒と交流する。午後は同市の県立図書館で「石川ゆかりの文学朗読劇」に出演する県内高校生の稽古を見学後、小松空港から特別機で帰京する。

 国民文化祭は、天皇陛下が皇太子時代から担う主要地方公務の一つで、上皇さまから引き継いだ国民体育大会、全国植樹祭、全国豊かな海づくり大会と合わせ「四大行幸啓(ぎょうこうけい)」と呼ばれる。石川での開催は1992年以来2度目となる。

 今回のいしかわ百万石文化祭は10月14日~11月26日の会期中、メイン行事となる「皇居三の丸尚蔵館(しょうぞうかん)収蔵品展 皇室と石川-麗しき美の煌(きら)めき-」(北國新聞社共催)をはじめ、151の多彩な事業が繰り広げられる。

  ●喜びに堪えない

 馳浩知事 天皇、皇后両陛下が「いしかわ百万石文化祭2023」の開会式にご臨席され、併せて地方事情を視察されることは、県民にとって喜びに堪えないところであり、心からお待ち申し上げます。本県に対する理解をより一層深めていただき、両陛下にとりましても思い出深い訪問になるとともに、つつがなく日程を終えられますよう心からお祈り申し上げます。

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