医療的ケア児の通学支援 対応可能な看護師の養成へ 長崎県教委と県が人材確保で連携

 日常的に人工呼吸器や、たんの吸引などが必要な「医療的ケア児」の通学支援について、長崎県教委は20日、県福祉保健部と連携し、ケア児に対応できる看護師の養成と確保を図る方針を示した。
 県議会一般質問で江真奈美議員(自民)に中﨑謙司教育長が答えた。
 県教委は6月、県立の特別支援学校に通うケア児の保護者を対象に通学支援のニーズなどを調査。保護者に代わって通学時の医療的ケアに協力できる訪問看護ステーションや人材が不足している課題が浮き彫りになった。中﨑教育長は福祉タクシーの活用による通学支援を検討しているほか、「県福祉保健部と連携し、医療的ケア児(の通学)に対応できる看護師の養成や確保に努める」と述べた。
 県によると、県内では計9市町が、ケア児を一時的に預けるレスパイトの支援事業に取り組んでいる。新田惇一福祉保健部長は、預け先となる医療機関や訪問看護事業所といった社会資源の確保が必要とし、「今後、人材の養成や受け入れ態勢の整備に努める」と答弁。県医療的ケア児支援センターなどの関係機関と連携し、レスパイトの支援事業が広がるよう市町に働きかける考えを示した。

© 株式会社長崎新聞社