ウクライナ避難学生・ザハールさん「長崎の歴史、勉強したい」 長崎国際大に正規生入学

正規生としての入学式に臨むボーダノフ・ザハールさん=佐世保市、長崎国際大

 佐世保市ハウステンボス町の長崎国際大で15日、秋季入学式があり、ロシアの軍事侵攻でウクライナから避難したボーダノフ・ザハールさん(20)ら33人が、新たな一歩を踏み出した。
 同大はウクライナからの避難学生の支援に取り組んでいる。ザハールさんは昨年6月に来日。翌月、希望科目を受講する「科目等履修生」として入学した。約1年間の学生生活を経て、さらに学習を深めようと今回、正規生として国際観光学科に入学した。
 式で安東由喜雄学長は中国やスリランカなどからの留学生を中心にした入学生を前に「大学生活の中で絶えず新しいビジョンを追求し、成長してほしい」と式辞。式後、ザハールさんは「長崎原爆など長崎、日本の歴史を勉強したい。将来はウクライナに戻り、日本との架け橋になりたい」と抱負を述べた。
 同大はウクライナからの避難学生として、ザハールさんら正規生2人、科目等履修生1人を受け入れている。学費は免除し、生活費はクラウドファンディングなどで支援している。

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