30年以上続く過酷な“ウルトラ遠足” 中学生が42キロを走って歩いて受験前に心身鍛える

岐阜県高山市の中学生が伝統の「遠足」に挑戦しました。遠足としては過酷なその内容とは。

高山市立国府中学校で30年以上前から続く伝統行事、その名も「ウルトラ遠足」。高校受験などを控えた3年生に心と体を鍛えてもらおうと毎年行われているもので、コースはなんとフルマラソンとほぼ同じ距離の42キロです。

(3年生)
「(Q. 最後まで頑張れそう?)たぶん!」

ことしは3年生72人が午前6時半に高山市丹生川町をスタート。途中で設置された休憩所で水やお菓子を補給しながらそれぞれのペースでゴールの中学校を目指します。

(3年生)
「楽しいです。ここまで来ても4分の1なので、ここから次の移動を走りきりたいと思います」

沿道には、こんな人も…

(地元の男性)
「頑張れー!」

15年ほど前から毎年、遠足に挑戦する子どもたちを応援しているというこちらの男性。ことしは特に力が入ります。

(地元の男性)
「うちの2人目の孫の応援です。中学3年生でことし最後になるのでなんとか頑張ってもらいたいと思って。手も振ってくれたし、最高ですよ」

そして、午前10時過ぎ。トップで中学校に到着したのは、フルマラソン状態で走りきった陸上部の松本拓己さん。タイムはなんと4時間切りの3時間45分57秒。

(トップで到着・松本拓己さん)
「後半10キロはきつかったんですけど、普段の練習のスパートを意識してゴールしました。陸上で長距離をしているので箱根(駅伝)とかに出たいです」

その後も次々と生徒たちがゴール。「ウルトラ遠足」は午後5時過ぎまで行われました。

(中学3年生)
「完走してすごくすっきりしたので(高校受験も)頑張っていこうと思います」
「みんなで協力して走って楽しかったし、みんながいてくれたのでゴールできた」

生徒たちは中学校生活の特別な思い出を作っていました。

© CBCテレビ