足利市内で20日夕、突風が発生し、民家の一部や農業用施設の破損、倒木などの被害が相次いだ。宇都宮地方気象台は21日、現地調査を行い、同市八幡町から荒金町にかけてダウンバーストかガストフロントが発生した可能性が高いと発表した。
市によると、住宅の屋根や窓ガラスの破損2件、農業用ハウスの破損8件、公園など市施設フェンスの破損2件などが確認された。倒木により4カ所の市道で交通規制が行われたほか、最大約130軒が停電した。市内では20日午後5時15分ごろから2度、竜巻注意情報が出されていた。
気象台によると、突風の発生は20日午後5時20分ごろで、風速は約35メートルと推定。強さを示す「日本版改良藤田スケール」は6段階で最も弱い「JEF0」とした。
同市迫間(はさま)町では神社境内の木が倒れた。同所、林業男性(59)は21日未明、「ドスン」と大きな音を聞き、外で木が電柱や電線をなぎ倒しているのを目にした。突風の影響で倒れたとみられ「木か電柱が近くの家の屋根に覆いかぶさっていた。そんなに風が強いとは感じなかった」と話した。