「1年ぶりに感じが戻ってきた」運行区間延伸に向け大井川鉄道が試運転 観光関係者も期待=静岡

2022年の台風15号の影響で、いまも半分以上の区間で運休が続く静岡県中部を走るローカル線・大井川鉄道で、運行できる区間を伸ばすための試運転が9月21日、行われました。

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試運転が行われたのは、大井川鉄道大井川本線の家山駅から川根温泉笹間渡駅の区間です。この区間は2023年10月1日に運転を再開、線路に歪みや傾きがないかなど設備の最終点検を行っています。

<運転士>
「1年ぶりにこの感じが戻ってきてうれしい」

大井川鉄道は2022年9月、台風15号で被害を受け、いまも家山駅から千頭駅まではストップしています。再開する区間は、大井川の本流を電車が横切るところがあり、観光客やファンに人気で、通過する列車を窓から楽しむことができる近隣のホテルでも期待が高まっています。

<川根温泉ホテル 小玉絵吏子さん>
「電車が通るのを楽しみにしていたと予約をキャンセルする人もいたので、従業員一同心待ちにしている。これからは堂々とアピールできる」

ただ、川根温泉笹間渡駅より先の再開のめどは立っていません。

<大井川鉄道 山本豊福さん>
「復旧費用を公費でお願いする形を取っているので、まだまだ時間がかかるんじゃないかと思う」

残る被災箇所は20か所で、復旧にかかる費用は19億円にのぼるとみられます。

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