静岡県裾野市のホールで突然、スプリンクラーが作動し、楽器などが被害を受けた問題で、楽団は年明けにも被害額をまとめ、市に請求する考えを示しました。
この問題は2022年9月、裾野市民文化センターで、焼津市の楽団「シンフォニエッタ静岡」が開演前の準備中に突然、スプリンクラーが作動し、5人がけがを負った上、オーケストラの楽器などが被害を受けたものです。
9月22日、楽団は会見を開き、年明けにも楽器や楽譜、また治療費などの被害額をまとめ、市側に請求する考えを示しました。
被害にあった楽器は100点以上で、ひとつ数千万円のものもあるということです。
(シンフォニエッタ静岡 中原朋哉 芸術監督)
「楽器が壊されたという物損事故の印象がどうしても強くなりますが、事故の事を思い出したりPTSDを負っている、人身事故だと伝えたい」
(シンフォニエッタ静岡 植田明美 楽団長)
「私たちも被害をまとめて請求しましょうと、裾野市の動きを見る限り期待できないので、その先のことも検討している」
この問題の“補償”を巡っては、これまで裾野市は「和解金」を支払い解決したい考えを示していますが、楽団は、年明け以降に見込まれる協議で折り合いがつかなければ、損害賠償を求め市を訴えるということです。