五島 巌立神社例大祭 伝統の神楽を奉納

例大祭で奉納された於呂智舞=五島市、巌立神社

 600年以上の歴史がある五島市岐宿町の巌立(いわたて)神社(阿比留正宮司)でこのほど、秋の例大祭があり、伝統の岐宿神楽が奉納された。
 同神社は1383年建立。岐宿神楽を含む五島神楽は、国の重要無形民俗文化財に指定されており、毎年9月中旬の例大祭で奉納している。
 地元の舞手が太鼓や笛の音に合わせ、全48番のうち17番の舞を披露。「於呂智(おろち)舞」では、「鼻高面(はなたかめん)」を着けたスサノオノミコトが榊柴を持ち、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治する様子を表現。見物した住民が拍手を送った。
 巫女役を務めた市立岐宿中2年の犬塚紗月さん(13)は「地域の伝統行事に参加できてありがたい」と感謝。昨年から若い舞手が一人加わっており、阿比留宮司は「今後も募集し、舞を継承していきたい」と話した。

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