五島の崎山小・中で最後の運動会 「ふるさとに感謝」 来春閉校、地域住民も参加

ソーラン節を披露する児童生徒=五島市立崎山小

 長崎県五島市の「崎山地区大運動会」がこのほど開かれ、来年3月で閉校する市立崎山小(中山末永校長、34人)と市立崎山中(竹谷厚則校長、21人)の児童生徒、地域住民が参加。大会テーマ「全心全力!!~ふるさと崎山に感謝をこめて~」を胸に競技を楽しんだ。
 崎山小は1874(明治7)年、崎山中は1947(昭和22)年に創立。児童生徒数の減少に伴い、それぞれ福江小、福江中と統合する。最後の運動会を盛り上げようと、地域住民の運動会も合わせて開いた。
 時折雨が降る中、崎山小グラウンドで応援合戦や徒競走、見物客らを巻き込んだ借り物競走などを実施。地域住民による玉入れや綱引きもあった。5、6年生と中学生による「ソーラン節」では元気いっぱいに踊りを披露し、住民が盛んに拍手を送っていた。
 小6の野口兼大君(11)は「過去最高の運動会にしたい」と張り切り、中3の坂井桃果さん(14)は「ソーラン節は練習の成果を出してやり切った」と笑顔。両校の卒業生で、農業の出口智さん(72)は「一生懸命頑張っている子どもの姿に『これで最後か』と感じ入った」と感慨深げだった。

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