JFL・ラインメール青森、集客苦戦 目標2千人も今季平均508人 選手「見に来て」街頭PR

ホーム戦への来場を街頭で呼びかけるラインメールの選手たち=22日、青森市

 サッカー・日本フットボールリーグ(JFL)のラインメール青森のホーム戦の観客動員数が今季伸び悩んでいる。ホームではここまで9試合開催し、1試合平均の観客数は508人(リーグ15クラブ中8位)。コロナ禍の真っただ中にあった昨季の平均652人をさらに下回る。今季から、J3昇格に観客数は絶対条件ではなくなったが、クラブ側は2千人の動員を目指し、選手自ら街頭に立つなど広報活動に力を入れている。

 今季のホーム戦は雨や猛暑も影響し集客に苦戦。最多観客数は7月30日(第18節)、青森市のカクヒログループアスレチックスタジアムで開いたミネベアミツミ戦の925人。最少は5月28日(第9節)、同市の新県総合運動公園球技場でのマルヤス岡崎戦で258人だった。

 リーグ全体でみると本拠地の人口規模が大きいクリアソン新宿(東京)が1試合平均1894人、次いでヴィアティン三重が1297人。ヴェルスパ大分が758人と続く。

 「応援お願いします」。22日、GK廣末陸(青森山田高出)、DF多々良敦斗、MF岩間雄大ら各選手が、青森駅前などで道行く人にチラシを手渡し、呼びかけた。こうした広報活動は、選手が交代しながら青森市内で毎週行っている。

 廣末は現状の観客数に「悔しい思いはある」とし、「チームとして結果を出してもっと注目されるようにならなければならない」。多々良はクラブの認知度がまだ低いとし「スタジアムに行くのはハードルが高いのかも。地域にもっと密着し、イベントなどでアピールすることが大切」と語る。

 今季は1位がJ3に自動昇格。2位はJ3下位クラブと入れ替え戦を行う。4位のラインメールと2位との勝ち点差は2で昇格をうかがう位置にいる。残りは8試合。廣末は「サポーターの声はモチベーションになるし、苦しい時に力になる。ぜひ見に来てほしい」と訴えた。

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