邪馬台国の所在地、遺物で探る 9月23日から 吉野ケ里歴史公園で特別企画展

多くの考古学ファンが訪れた昨年の「よみがえる邪馬台国」展

 「魏志倭人伝」に記されたクニを、出土した遺物や資料から探る特別企画展「よみがえる邪馬台国」が23日から、神埼市郡の吉野ケ里歴史公園で開かれる。大陸文化流入の玄関口となった有明海沿岸の遺跡群を紹介し、邪馬台国の所在地などを検証する。11月12日まで。

 佐賀市や武雄市、長崎県島原市など有明海沿岸の遺跡から出土した青銅器製の鏡や鉄製の矛、勾まが玉たまなどの装身具を展示し、最新の発掘成果も紹介する。弥生文化の波及や九州と近畿との交流で、航路として重要な役割を担った瀬戸内海に面する香川県の遺跡も取り上げる。

 観覧無料だが、入園料と駐車料が必要。10月1日にはフォーラムが開催され、考古学者で「ミスター吉野ケ里」と呼ばれる佐賀女子短大の高島忠平名誉教授らによる基調講演や、邪馬台国研究の方向性をテーマにした討論会がある。午後1時から同4時40分まで。聴講無料で定員は先着100人。

 問い合わせは吉野ケ里公園管理センター、電話0952(55)9333。(樋口絢乃)

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