世相捉えたかかし123体 高岡・中田で4年ぶり祭開幕

個性豊かなかかしに見入る来場者=高岡市の中田中央公園

 第40回中田かかし祭(富山新聞社後援)は23日、高岡市中田地区で4年ぶりに開幕した。中田中央公園や中田コミュニティセンター周辺には話題の人物や出来事など世相を捉えた個性豊かなかかし123体が並び、大勢の来場者を楽しませた。

 かかしの題材には、米プロバスケットボールNBAレーカーズの八村塁選手(富山市奥田中OB)やバスケットボール男子のワールドカップ(W杯)に出場した馬場雄大選手(富山市出身)、大相撲の朝乃山など県出身のトップアスリートをはじめ、人気アニメのキャラクターなどが採用され、注目を集めた。新型コロナを題材とした作品など社会風刺を効かせた力作も展示された。

 来場者は公園とコミュニティセンターを巡り、好きな作品を見つけては写真を撮ったり、じっくり眺めたりした。富山市から訪れた岡本敦夫さん(70)は「思った以上にかかしの出来が良く、見ているだけで楽しい」と話し、八村選手のかかしと写真を撮った射水市大門小4年の高田幸さん(9)は「迫力があってすごい」と笑顔を見せた。

 特設ステージでは地元園児によるよさこいや中田小児童のかかし音頭などが繰り広げられた。開会式では、道谷悦一実行委員長があいさつし、角田悠紀市長、酒井善広市議会副議長が祝辞を述べた。祭りのPRポスターをデザインした米澤飛空さん(高岡工芸高3年)に感謝状が贈られた。

 24日の最終日はかかしコンクールの表彰式があり、中田中吹奏楽部の演奏やフラダンスなども行われる。

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