目でも楽しめる一杯を…地元出身の元消防士が魅せる華麗なフレアバーテンディング 熊谷の「RED HAWK」

フレアバーテンディングを行う野辺勝啓さん=埼玉県熊谷市星川2丁目の「RED HAWK」

 埼玉県熊谷市星川2丁目に今年7月にオープンしたアメリカンバー&ダイナー「RED HAWK(レッドホーク)」。野辺勝啓さん(36)が代表で、バーテンダーがボトルやシェーカー、グラスなどを投げながら、曲芸的なパフォーマンスでカクテルを作る「フレアバーテンディング」を行うフレアバーテンダーでもある。

 野辺さんは同市出身。大学卒業後、会社員を経て、子どもの頃から憧れていた消防士に。一方で大学時代にアルバイトを行った飲食業にも興味を持っていて、消防士を辞めた後、渋谷にあるアメリカンレストランバー「TGIフライデーズ」で修業。帰郷後にイタリアン店でも働き、自分の店を持つことになった。

 飲食店をただ経営するのではなく、特徴的な店にしたいと考えていた時にフレアバーテンディングを知り、「これだと思った」と振り返る。練習用のボトルや空き瓶を使って公園や専用練習場で練習に励んだ。練習で成功したとしても本番で人前でやると失敗した時もあったが、約5年かけて技術を習得していった。

 2019年の「ワールド・バーテンダー・チャンピオンシップ」の国内大会で3位になった経歴を持つ。店舗でカクテルの注文を受けて、フレアバーテンディングで華麗な技を披露し、多くの来店客を楽しませている。「まだまだ認知度は低いが、昔の知り合いや上司も店に来てくれたりしている」と笑顔を見せる。

 フレアバーテンディングは県北地域では珍しいが、希望者がいれば技も伝授していくという。「人を感動させることができるフレアバーテンディングをもっと知ってもらいたいし、広めていきたい。いずれは熊谷でフレアの大会も開けるようにしていければ」と話していた。

 野辺さんは25日午後8時から放送されるコミュニティーFM「FMクマガヤ」の「須永公人の週刊フードラボ」に出演する。

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