スマホに困った...シニアの見方「デジサポーター」養成講座が好評 宇都宮市、11月に追加開催

市役所本庁舎で開かれた「宮デジサポーター」講座

 【宇都宮】デジタルに不慣れな市民をサポートするボランティアを養成しようと、市が本年度スタートした「宮デジサポーター」講座が好評だ。受講者を募集したところ、定員20人の2倍となる42人から申し込みがあった。ニーズが高いため、11月に追加で講座を開催する。市は申し込みが多い理由を「身近に使い方で困っている存在がいて、課題と感じて応募した人が多い」と分析している。

 宮デジサポーターは、地域の高齢者などにスマートフォンの使い方を指南する市民ボランティアの制度。市が本年度に創設し、2027年度までの5年間で計120人を養成する予定だ。

 講師は河内地区で出張型スマホ教室を開いている市民団体「会いてイ(IT)なかまの会」の藍原安吉(あいはらやすきち)会長が務める。市は9日、「宮デジサポーター」講座(全3回)の1回目を市役所本庁舎で開き、20人が参加。初回は「宮デジサポーターの説明と教える際の心構え」と題し、30~70代の男女が学んだ。

 藍原さんは、スマホに慣れている人が気付きにくいような注意点として、「スマホをテーブルに置いた方が高齢者は操作しやすい」とアドバイス。高齢者は聞き慣れない用語があるとスマホを敬遠するとして「IDとパスワードは、家の権利証と家の鍵に例えて説明してみよう」などと例示した。

 第2、3回では、市によるスマホアプリ「うつのみや健康ポイント」などスマホで使える行政サービスの紹介や教え方のロールプレーイングを実施する。市デジタル政策課の大根田友範(おおねだとものり)課長は「好評でありがたい。受講後にどういった活動をしていくかや市としての支援も含め、市民と一緒に制度を育てていきたい」と話している。

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