映画「バカ塗りの娘」原作・髙森さんがトーク 青森県八戸市でブックフェス

八戸ブックフェスで自身初の映画化作品について語る髙森さん

 青森県内外の出版社や書店、古書店などがブース出店する「本のまち八戸ブックフェス」が24日、八戸市中心街で開かれ、映画「バカ塗りの娘」原作者の髙森美由紀さん(43)=三戸町在住=によるトーク&サイン会などで終日にぎわった。

 フェスは八戸ブックセンター、八戸まちなか広場「マチニワ」と八戸ポータルミュージアム「はっち」を会場に、同センターが主催。来場者は、東奥日報社を含む計40近くの出店ブースを巡って気に入った本を買い求め、本尽くしの空間を楽しんだ。

 髙森さんは、津軽塗職人の親子を描いた映画の原作「ジャパン・ディグニティ」について「ディグニティは尊厳とかプライドの意味。それは人から称賛されるだけではすぐに消えてしまうけれど、津軽塗に打ち込んだ主人公のように、心血を注いで芯ができた人は称賛がなくても立っていられる。誰かありきの価値観で苦しんでいる人がいたら、別の道があるよと伝えたかった」と明かした。

 弘前市から訪れた大学生於本拓也さん(23)は「作品に込められた思いを聞けて、ますます髙森先生のファンになった。映画も原作の良さがくみ取られていて感動した」と話した。

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