兄を殺害した罪に問われた弟「すべて間違っています」と無罪を主張 広島地裁で初公判

兄を殺害した罪に問われていた弟の裁判員裁判が25日、広島地裁で始まりました。

起訴状によりますと、広島県尾道市の無職、平岡公一被告(55)は21年4月、包丁(刃体の長さ約26.9cm)で、兄の良和さん(当時62)の胸を突き刺すなどして、殺害した罪に問われています。

初公判で公一被告は「すべて間違っています」と起訴内容を否認しました。弁護側も「殺害したのは公一被告ではない」と無罪を主張しました。

検察側は冒頭陳述で、公一被告の自宅に血だまりがあったことや、血のついた包丁が見つかったことを指摘。さらに「包丁には被害者だけでなく、公一被告の血も付着していた」などと述べました。

一方弁護側は、「公一被告は被害者に追いかけられ、近づかれないために包丁をとった。その際に右まゆに傷を負わせただけ。被害者もその場から立ち去っている」と主張。さらに、その傷についても「正当防衛だった」と訴えました。

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