【マレーシア】JICAと公正取引委、競争法セミナー開催[経済]

国際協力機構と公正取引委員会は、25~27日にマレーシア競争委員会を対象とした、企業結合規制をテーマとする競争法セミナーを同国で開催している(JICA提供)

国際協力機構(JICA)と公正取引委員会(JFTC)は25~27日、マレーシア競争委員会(MyCC、日本の公正取引委に相当)を対象とした、企業結合規制をテーマとする競争法セミナーを同国で開催している。

公正取引委の職員3人が講師を務め、マレーシア競争委の職員約40人が参加。セミナーは、マレーシアで企業結合規制の導入を柱とする競争法の改正作業が進む中、改正法の施行に備えて、公正取引委の職員がマレーシア競争委の職員に知見を提供し、競争法の執行能力を向上させることを目的としている。

公正取引委の講師は、企業結合審査を法定の期間内に効果的かつ効率的に実施するための関連情報の収集方法や、問題解消措置の設計について紹介した。

マレーシア競争委は年内の改正法の成立・公布を目指しており、企業結合規制の関連部分の施行は成立・公布から1年後となっている。施行後は一定規模以上の企業結合計画について、事前に競争委に届け出を行う必要があることから、JICAは在留する日系企業にも法改正の動向を注視するよう呼びかけている。

マレーシアでは2010年に競争法が制定され、11年に同法の執行機関であるマレーシア競争委が設置された。JICAは21年1月から1年間、マレーシア競争委に競争法のアドバイザー専門家を派遣。22年11月からも2年間の任期で専門家を派遣している。

競争法セミナーは今年3月にも実施。来年も2回の開催を計画している。

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