【台風13号】茨城・日立市防災会議 水害対策強化を要望

日立市防災会議であいさつする小川春樹市長=同市役所

台風13号に伴う大雨で浸水被害が広がった茨城県日立市の防災会議が25日、市役所で開かれ、市側は被害状況を報告した。関係機関や市民代表の委員からは、水害対策の強化や、避難所開設の在り方見直しを求める意見などが出された。

同市では8日、1時間に約100ミリの猛烈な雨が降り、市内を流れる河川が各地で氾濫。450棟を超える浸水被害が確認され、土砂崩れや道路の冠水などに見舞われた。

会議には公共機関や自治組織などから委員ら約40人が出席。小川春樹市長は冒頭、「生活再建に向けた支援を続け復旧に全力を挙げている」と述べた。

会議で市コミュニティ推進協議会の代表者は、今回の大雨対応を巡り、避難所準備のため自主防災組織が現場に駆け付けたものの、市の担当職員の到着が遅く「思ったより開設に時間がかかった」と指摘。緊急時には地域住民が開設できるよう求めた。

国土交通省関東地方整備局常陸河川国道事務所の佐近裕之所長は、住民向けの防災マップを例に挙げ「配って終わりではなく、説明会などを開いて住民が対策に生かせるようにしてほしい」と主張。水害を想定した訓練の必要性も強調した。

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