関東トップ誇る埼玉の“清酒出荷量”全国も常に上位 Sアリーナで「大試飲会」 日本酒ユーザーに最近変化が

各蔵のブースを回って埼玉の地酒を味わう飲食店関係者たち=さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナ

 埼玉県酒造組合(松岡良治会長)が主催する第18回「埼玉酒蔵大試飲会」が20日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナで開かれた。今年は県内30酒蔵から計約120種が出品され、県内外の消費者や飲食店、卸・小売業者関係者らが各蔵のブースを回って飲み比べをし、埼玉の地酒を堪能した。

 埼玉は清酒出荷量が常に全国上位に位置する酒どころ。2022年度の出荷量は約2万キロリットルで全国4位、関東ではトップを誇る。松岡会長は「日本酒はこれまで年配男性のヘビーユーザーに支えられてきたが、近年は若者や女性のユーザーが増え、吟醸酒などの高級酒志向が高まっている」と指摘。原料費や電気代の高騰という逆風も受けるが、「消費者ニーズが多様化する中で、それに応える個性的な蔵が埼玉にはたくさんある。埼玉の地酒をもっと多くの人たちに味わってほしい」と訴える。

 試飲会は飲食店、卸・小売業者向けと一般消費者向けの2部制で開かれ、ミス日本酒のメンバーも参加し、埼玉の地酒をPRした。都内でスパイスとハーブの肉料理店を営む高井美樹さんはコース料理で提供する日本酒を選びに来場。「どの銘柄にもストーリーがあり、埼玉の酒はいろいろな味わいがあって、面白いですね」と話していた。

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