リニア工事に伴う環境保全の“報告書案” 事務局が提示 静岡県は積み残あると難色=国の有識者会議

リニア中央新幹線の工事に伴う環境保全について議論する国の有識者会議が9月26日、都内で開かれ、事務局側はこれまでの議論をまとめた報告書案を示しました。

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リニア中央新幹線のトンネル工事に伴う南アルプスの環境への影響について話し合う国の有識者会議は、2022年6月に始まり、2023年9月26日で13回目となりました。

事務局側は、これまで検討してきた環境保全に関する内容をまとめる段階に入ったとして報告書の案を示しました。

報告書案では、管理できる範囲の水量を超えた場合は工事の見直しが必要、対策が実行されているか国が継続的に確認することを検討すべき、などとまとめられています。

<JR東海 澤田尚夫常務>
「(有識者会議で)きょうも含めて議論を着実に進めていただいているなと感じています。資料に対して色々ご意見ありましたので、しっかり修正してまとめていきたい」

一方で、県はまだ解消できていない課題があると指摘します。

<静岡県 くらし・環境部 山田琢也部長代理>
「(課題が)積み残したままで案が取れることはないと考えています。国の有識者会議の設置の目的にもかなわない」

国交省は、26日の有識者会議の内容などを踏まえ、報告書をまとめていく方針です。

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