中国発のEV専業メーカーBYDより、日本発売第2弾となるコンパクトモデル『ドルフィン』が上陸

 今年1月に日本上陸を果たした電気自動車世界最多量販の巨人BYDが、世界累計累計14万3000台を売り上げたe-SUV『ATTO 3(アットスリー)』に続く第2弾として、コンパクトモデル『DOLPHIN(ドルフィン)』の投入をアナウンス。9月20日より発売が開始されている。

 1995年に中国・深圳(シンセン)で創業し、ITエレクトロニクスや自動車、新エネルギー、都市モビリティの4つの領域で事業を展開するBYDは、世界70超の国と地域、400超の都市に電気自動車を展開し、中国国内では9年連続でNEV販売台数第1位に。さらに2022年1~10月には約140万台の電気自動車を販売し、電気自動車販売台数世界No.1となっている。

 モーターやコントローラーなど電気自動車のコアとなる技術も自社開発する同社は、本格的な日本進出と乗用車発売に伴ってBYD Auto Japanを設立し、2023年1月より本格的展開を開始。その第2弾モデルは「普段使いに適した“生活の足”として、小回りが効くコンパクトEVは2台目以上のクルマに求められるニーズに応えるものとして期待が寄せられている」として、サイズ的にBセグメントに属する小型モデルが導入された。

 その『BYDドルフィン』は、海洋生物の自由さや美しさから着想を得たデザイン哲学のもと開発されたBYDの乗用車シリーズ“海洋シリーズ”の最初のモデルとして、2021年8月に本国デビュー。エクステリアは可愛らしさと人懐っこさを感じさせるイルカのような丸みを帯びたボディラインと、イルカが海面から飛び出てくるときの躍動感を表現した2本の大胆なウエストラインが特徴となる。

 インテリアは、滑らかで広がりのある曲線でデザインされており、モダンでダイナミックな車内空間を演出しているほか、なだらかに起伏を繰り返す穏やかな波を連想させるダッシュボードや、イルカのフィンをモチーフにしたドアノブなど、同じく“フィットネスジム×音楽”をモチーフにデザインされた先行『アットスリー』と同様の遊び心が散りばめられている。

 コンパクトと定義するとおり、全長4290mm×全幅1770mm×全高1550mmのスリーサイズに、ホイールベースは2700mmのディメンションとなるドルフィンは、全高のみ日本市場向けに1550mmに調整することで(他市場は全高1570mm)一般的な機械式駐車場に設けられているサイズ制限をクリアするなど、最小5.2mの回転半径と相まって、生活の場での取り回し性能とロングホイールベースによる広い車内空間を両立する。

 搭載されるバッテリー容量により2種類のグレードが設定され、容量44.9kWhで一充電あたりの航続距離が400kmの“標準仕様(70kW/180Nm)”と、バッテリー容量58.56kWhで一充電あたりの航続距離が476kmの“ロングレンジ(150kW/310Nm)”をラインアップ。後者ではリヤのサスペンションを標準仕様のトーションビームからマルチリンクに変更するなど、高出力化への対応も抜かりない。

 さらにドライバー注意喚起や幼児置き去り検知システム、ブラインドスポットインフォメーションなどの先進安全・運転支援機能も充実し、V2L(ビークル・トゥ・ロード)とV2H(ビークル・トゥ・ホーム)にも対応。停電時の電源供給やキャンプをはじめとする野外での活用も見込まれる。

 現在、本格的なショールームは備えていないものの、試乗や購入に関する相談や購入後のアフターサービス受付などが可能な開業準備室を含め、全国48拠点の開業が決定。価格は363~407万円(税込)となっている。

公式サイト:https://byd.co.jp/

第2弾モデルは「普段使いに適した”生活の足”として、小回りが効くコンパクトEVは2台目以上のクルマに求められるニーズに応えるものとして期待が寄せられている」として、サイズ的にBセグメントに属する小型モデルが導入された

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