「ご迷惑おかけした」 落選候補の事務所に副市長が「当確」祝い、市長が見直し言及

公式発表前の当選祝い訪問について見解を述べる橋川市長(滋賀県草津市役所)

 9月10日の滋賀県草津市議選の開票日に、辻川明宏副市長が落選した候補者の事務所に誤って当選の祝いに訪れていた問題で、橋川渉市長は26日の定例会見で「関係者に多大なご迷惑をおかけし、信頼を損ねる結果となった。これまで慣例的に実施してきたが、継続するか辞めるかを検討をしていかなければいけない」と見直しの可能性に言及した。

 この問題では市役所での開票作業中、秘書課の職員が独自の票読みを行っていたが、計算を誤り、参政党の新人候補が当選確実と判断し、辻川副市長に伝えた。その後に、63票差での落選が判明し、謝罪とともにお祝いメッセージを回収した。

 会見で橋川市長は公式発表前の当選祝い訪問について「他の選挙と違ってマスコミの速報がない中で選挙管理委員会の発表を待っていたら遅くなってしまい、(陣営側は)なかなか万歳ができない。いち早く結果を知りたいという要望もある」と背景や理由を説明。その上で「公務として必要だという認識で実施し、これまで問題なくやってきたが、再発防止と合わせて今後どう対応するのか検討しなければならない」と述べた。

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