犬が苦しい気持ちになっている『留守番のNG環境』とは?5つの特徴と改善する方法まで

犬が苦しんでしまう『留守番のNG環境』5つの特徴

皆さんは愛犬に留守番してもらう時、どのような環境を整えていますか。ここでは、犬が苦しい気持ちになってしまう留守番時のNG環境を紹介します。当てはまるポイントがある方は次回から改善しましょう。

1.室温が適切に保たれていない

犬にとって適切な室温は20〜25℃と言われています。そのため、夏場はエアコンの冷房設定温度を26℃、冬場は暖房器具の設定温度を20℃〜21℃が推奨されています。

室温が適切に保たれていないと暑さや寒さによって体調を崩してしまい、強いストレスを感じてしまう恐れがあります。特に夏場は熱中症の危険性もあるので、エアコンは必ず使用し冷却グッズも用意しておきましょう。

2.寝床に直射日光が当たる

愛犬が使うベッドなどの寝床を設置する場所にも注意が必要です。寝床に直射日光が当たる環境は、愛犬が寝ている間に熱中症や熱射病になりやすくなったり、寝心地が悪くストレスの原因になったりします。

窓際は直射日光が入り込みやすいため、なるべく薄暗い場所を選んで寝床を設置してあげましょう。

3.外の喧騒が聞こえてくる

犬にとって外から聞こえてくる音はストレス要因になります。特に飼い主がいない環境では、襲われたらどうしようという不安に駆られてしまうため、留守番時には配慮してあげる必要があります。

なるべく道路側に寝床やケージを置かないようにしたり、どうしても外から音が聞こえてしまう場合は、安心して休める場所を用意してあげるなど工夫しましょう。

4.あらゆるイタズラをしたくなる環境

ゴミ箱や道具箱などイタズラをしたくなる物がある環境も、犬にとっては非常に危険です。好奇心旺盛な犬たちは気になった物にとりあえず触れてみたり、口を使って確かめようとしたりします。

怪我をしたり誤飲につながったりするリスクが高まり、健康被害はもちろん愛犬にとってトラウマにもなりかねないので、イタズラしたくなる物は極力愛犬の目につかない場所に隠しましょう。

5.狭いケージだけで過ごしてもらう

留守番中はケージの中に入れた方が良いという話を聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、それは狭いケージの中に長時間閉じ込めるという意味ではありません。

ケージを安心できる場所として認識している犬は多いと思いますが、長時間ひとりぼっちで過ごしているとストレスが溜まるものです。

ケージを使うことは悪いことではありません。しかし、扉を開けっぱなしにしておくなど、自由にある程度行き来できるように配慮してあげましょう。

犬が留守番しやすいような環境へと改善する方法は?

犬が安心して留守番できる環境を作るためには、以下のポイントを押さえて整えてあげることが大切です。

  • ケージの扉は開けておく
  • 室温は20〜26℃を維持する
  • 寝床を窓際に設置しない
  • トイレをいつもより多め(広め)に設置する
  • 水を多めに用意しておく
  • なるべく静かに休める環境を整えてあげる
  • 飼い主さんの匂いが染み付いているものを置いてあげる
  • 自分で体温調節しやすいものを用意しておく

自分で体温調節しやすい物とは、冷却マットやブランケットなどを指します。また、愛犬が自分で暇つぶしできるよう、ひとりで遊べるおもちゃなどを用意してあげるのも良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか。留守番時、犬たちは寂しい思いや心細い気持ちと戦っています。少しでもそのような気持ちを払拭してあげるためにも、できる限り安心できる心地よい環境を整えてあげましょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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