JPモルガンが米領と和解 性搾取訴訟、約110億円

ジェフリー・エプスタイン被告(中央)=2008年7月、米南部フロリダ州ウエストパームビーチ(Uma Sanghvi氏撮影、パームビーチ・ポスト提供・AP=共同)

 【ニューヨーク共同】米富豪による少女の性的搾取の隠蔽や送金を支援し、疑わしい取引の報告義務を怠ったとして金融大手JPモルガン・チェースが提訴された訴訟は26日、原告となったカリブ海の米領バージン諸島にJPモルガンが7500万ドル(約110億円)を支払うことで和解した。米メディアが報じた。

 富豪ジェフリー・エプスタイン被告は少女に対する性的虐待罪に問われ、勾留中の2019年に自殺した。被告がバージン諸島で所有する島が性的搾取の現場の一つとされる。バージン諸島側は、JPモルガンが性搾取に加担したとして、昨年12月に提訴していた。

 米メディアによると、和解金のうち5500万ドルは被害者支援やバージン諸島での慈善活動に充てられる。JPモルガンは今年6月にも被害者から提訴された訴訟で2億9千万ドルを支払うことで和解している。

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