長崎港松が枝埠頭、4機能強化 長崎県が2バース化へ構想案 新ターミナルや観光案内を整備

松が枝地区の土地利用イメージ

 大型船2隻を接岸可能にするため2バース化される長崎市の長崎港松が枝埠頭(ふとう)について、長崎県は26日、周辺の土地利用やまちづくりなど将来構想をまとめた「(仮称)松が枝地区整備構想」案を示した。「海の国際玄関口」を掲げ、四つの整備コンセプトで、新国際ターミナルなどを整備し、クルーズ客や県民にとって利便性の高いエリア創出を目指す。
 構想案では▽国際ゲートウェイ機能▽交通結節機能▽観光・交流機能▽都市機能-の4点の強化を整備コンセプトに掲げる。新国際ターミナルや道路整備、観光案内所をはじめ、隣接する南山手地区への回遊動線強化などを想定している。
 土地利用に関しては、2033年ごろまでの短期的な土地利用方針と、中長期的に調整や整備を検討する土地利用イメージの2段階に分けて計画している。
 短期的には2バース目の埋め立て地にターミナルや駐車場などを整備し、東側にエントランスを配置。エントランス南側には観光、交流、地域の都市機能として、広場や飲食施設、観光案内所などを想定する。北側はそのまま地権者による利用を想定するが、中長期的に地権者や官公庁と調整して利用可能となった土地に、にぎわい創出や地域のブランド価値向上に向けた施設を検討する方針。
 同日の県議会観光生活建設委員会で説明した。同構想は年内に県、長崎市の担当部局で構成する検討会議で審議し公表する予定。

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