豪雨・コロナで献血不足 栃木県内、9月計画割れ 県赤十字血液センターが協力呼びかけ

県内献血の計画達成率推移

 9月上旬の豪雨や新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、県内で輸血用血液が不足傾向になっている。9月は週ごとの目標に当たる計画人数を献血者が下回る状況が生じ、計画達成率も100%に届いていない。休日に行う街頭献血も伸び悩んでおり、県赤十字血液センターは協力を呼びかけている。

 センターによると、県内では8月27日~9月2日までの8月5週目の1週間は、達成率が約109%だった。しかし、3~9日までの9月2週目は、4日や6日に県内が豪雨に見舞われた影響で、事業所や学校などに出向く出張採血が減り、約89%に落ち込んだ。

 第3週は99.6%に盛り返したものの、新型コロナなどの影響もあり、「献血の協力者が顕著に減少している」とセンターは危機感をにじませる。

 輸血用の血液製剤には有効期間があり、血小板製剤は採血後4日間と短い。平日の献血が少ないと休日に街頭献血を強化しなければならず、安定確保に“危険信号”がともりかねない。

 県内では宇都宮市大通り2丁目の献血ルームのほか、週末は各地で街頭献血を呼びかけている。センターの担当者は「献血に対し協力的で感謝しているが、現在は血液の確保が厳しい状況だ」と協力を訴えている。

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