御嶽山噴火9年で追悼式 発生時刻に遺族黙とう

御嶽山の噴火から9年となり、犠牲者の芳名碑に手を合わせるシャーロック英子さん(奥)と伊藤ひろ美さん=27日午前、長野県王滝村

 58人が死亡、5人が行方不明となった2014年の御嶽山の噴火から9年となる27日、麓の長野県王滝村で追悼式が行われた。発生時刻の午前11時52分に合わせて遺族らが黙とう。王滝村登山口では早朝、被災者家族会「山びこの会」が登山者への安全啓発活動を行った。

 会場は御嶽山が見える公園。「鎮魂」と刻まれた慰霊碑を前に、次男とその婚約者が亡くなった愛知県一宮市の所清和さん(61)は「今年7月、立ち入り規制が解除され、初めて息子たちの最期の場所に行くことができた。長い9年だった」とあいさつ。越原道広村長は「二度と犠牲を出さないよう、教訓を未来に継承する」と述べた。

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